内田好美 / Yoshimi Uchida

名古屋のフラメンコダンサー内田好美

名古屋市出身。19歳よりフラメンコを始める。日本では古橋紀子、礒村崇史、加藤おりはに師事。

ソロ活動開始後渡西し、多くのスペイン人アーティストに師事。

現在、名古屋・東京・大阪でタブラオ、教授活動を行っている。

受賞歴・活動歴

2017年Emilio Maya企画第1回グラナダオーデイション第1位。同年7月、オーデイション通過者とともにグラナダ公演に出演。
2018年Benito Garcia 在日本20周年記念公演“Raíces Ramas y Flores” に出演。
2019年第2回全日本フラメンココンクールにおいて審査員特別賞を受賞。
第28回フラメンコ・ルネサンス21新人公演において奨励賞を受賞。
2022年~10年計画である自身のフラメンコソロ公演の初回公演『孤独生』〜覚醒〜を名古屋・東京・大阪で開催。
2023年第4回全日本フラメンココンクール優勝。
日比谷野外大音楽堂で開催される『真夏の夜のフラメンコ』に出演。
2025年名古屋市民芸術祭において自身のソロ公演作品『孤独生』が、特別賞を受賞。

私がフラメンコを踊ること

Recuerdos

Creo que solo bailar es mi remedio
Cuando algo rompe
Cuando lucho del contra mi mismo
Cuando venzo de mi dolor
Bailar esta siempre conmigo
Me voy a aceptarlo y cambiar con el amor
por mi vida

Si,
Me hace feliz
Me da la gratitud
Le da mis emociones directamente y
profundamente se desbordan como una fuente

Dios no te da lo que no puede ser superado
Dios te da siempre las cosas que puedas vencer en tu vida

Voy a seguir avanzar.
Como tu.
Para bailar...
Sentir
Crear
Y romper...
Sentir
Crear
Y romper...
思い出

ダンスは私にとって唯一の癒しだと思う
何かが壊れた時
自分自身と戦っている時
痛みを乗り越える時
ダンスはいつも私と共にある
愛をもってそれを受け入れ、変化していく
私の人生のために

そう
ダンスは私を幸せにしてくれる
感謝の気持ちを与えてくれる
感情を直接、そして深く表現してくれる
まるで噴水のように溢れ出す
神は乗り越えられない試練は与えない
神はいつも、人生で乗り越えられるものを与えてくれる

私は前に進み続ける
あなたのように

踊るために…
感じるために
創造するために
そして壊すために…
感じるために
創造するために
そして壊すために…
私がフラメンコを踊ること(内田好美)

フラメンコを始めたきっかけ

19歳、『深夜特急』から始まったフラメンコ

私がフラメンコを始めたのは、19歳の時でした。

「何か踊りを始めてみたい」と思い、当時よく発行されていた習い事雑誌『ケイコとマナブ』を手に取って探してみたものの、その時はこれといってピンとくるものが見つからずにいました。

そんなある日のこと。テレビを点けると、沢木孝太郎さんの『深夜特急』のヨーロッパ編が流れていたのです。

その番組の中で、赤いドレスを着て踊るダンサーの姿が、ほんの20秒ほど、私の目に飛び込んできました。

その瞬間、なぜか直感的に「これだ!」と思ったのです。もう一度『ケイコとマナブ』を開き直し、導かれるようにフラメンコ教室を見つけました。

当時の私は大学3年生。英文科に在籍していたこともあり、英語に興味があったため、この時のフラメンコはあくまで「趣味の習い事」という位置づけでした。

最初の半年間は、正直なところフラメンコの「フ」の字も理解できていなかったと思います。

大学卒業と同時に、私はニュージーランドへワーキングホリデーに旅立ちました。南半球での新しい生活はフラメンコとは無縁になるはずだったのですが、なぜか滞在先のオークランドにある文化教室のような場所で、フラメンコクラスが開講されていたのです。

日本にいる母に頼んでフラメンコシューズを送ってもらい、そこでもしばらくレッスンに通い続けました。

「表現する楽しさ」との出会い

日本へ帰国後、私は中学校の非常勤講師(英語)として働き始めました。

それと同時に、再びフラメンコ教室を探し、とある教室へ見学に行くことに。

その扉を開けた瞬間、スタジオの凄まじい熱気に圧倒されました。

生徒たちの熱い汗で鏡が曇り、先生も生徒も全員が真剣そのもの。そのエネルギーに強烈に引き込まれ、私はその場で即、入会を決めました。男性の先生のクラスでした。

その後、初めての発表会を終えた私に、先生が「これからは女性のしなやかな踊りも学ぶと良いよ」とアドバイスをくださり、紹介された別の教室へと移ることになります。

ここで、私の踊りに対する考え方がガラリと変わりました。

「振り付けを覚えて終わりじゃない。その先にある表現力こそが大切なのだ」

新しい教室の先生は、いつも自分自身が「表現したいもの」を持っていて、それをどこまでも探求し続けている方でした。その姿にものすごく憧れ、「少しでも先生に近づきたい!」と無我夢中で練習に励むようになります。

「いろんなこと」を学んだ、アシスタント時代

やがて教室のアシスタントを経験させていただくようになり、先生の公演にも出演させてもらうなど、本当にいろんなことを学ばせていただきました。

少し余談になりますが、ここで言う「いろんなこと」とは、文字通り「あらゆるすべてのこと」です。

発表会の準備にいたる裏方の工程作業、外部の業者様への仕事依頼、おもてなしの接待、そして深夜にまで及ぶ過酷なリハーサル……。 体力的には本当に大変でしたが、あの頃の私たちは間違いなく、楽しくて、熱くて、必死でした。

「日本人のフラメンコ」に悩み、スペインへ

充実した日々を送る一方で、私の心の中には、あるひとつの大きな疑問が芽生え始めていました。

「フラメンコって、一体なんだろう?」

本場スペインの人が踊るフラメンコと、私たち日本人が踊るフラメンコ。何かが決定的に違う、どうしても同じものとは思えない……。

「やはり、現地に行って、彼らの生活を肌で体感してみなければ始まらない」

そう決意した私は、思い切って1年半のスペイン留学へ飛び立ちました。

30歳を超えて直面した、人生最大の焦りとコンプレックス

スペインから帰国した直後の私は、「ずいぶんフラメンコが身についた!」という自信に満ちあふれていました。

その勢いのまま、日本におけるフラメンコの重要なコンクールの一つである「新人公演」にエントリーします。

しかし、現実は甘くありませんでした。なかなか賞が取れないのです。

何度も挑戦するうちに、ある残酷な事実に気がつきました。

私は、スペインのフラメンコを、ただ表面だけなぞってコピーしてきたに過ぎなかったのだ、と。

この時、私の年齢はすでに30歳を悠に超えていました。中学校の非常勤講師を続けながらも、「フラメンコだけで生活していきたい」という焦りばかりが募ります。実績としての賞も取れていない、本物のフラメンコとして認められていない自分に対して、強いコンプレックスを抱え、当時は本当に精神的にも追い詰められていました。

「これでダメなら、もうフラメンコを辞めよう」

そう、覚悟を決めました。

いよいよ賞が取れなければ、この道を諦める。

振り返ってみれば、これまでの人生の中で、最も自分自身に集中し、本気で向き合った時期でした。それまでの自分には、圧倒的に「覚悟」が足りていなかったのだと思います。

遠回りした先になる、伝えたいこと

死に物狂いで挑んだコンクール。 その新人公演で、ついに私は賞をいただくことができました。

ここまでたどり着くのに、本当にたくさんの回り道をして、結果として6年もの歳月がかかりました。

でも、ようやく自分の努力が形になり、ひとつの肩書きができたことで、初めて自分のことを「私はフラメンコダンサーです」と、胸を張って言えるようになった気がします。

私がこれまで失敗し、遠回りしながら学んできた、振り付けの先にある踊ることの深さや表現の楽しさ。

これからは、「カサラバノ」に足を運んでくださるみなさまに、できるだけわかりやすく、そして最短距離で身につけていただけるよう、心を込めてお伝えしていきたいと思っています。

今後の公演情報

2026年6月7日(日) モメントライブ

  • 日時: 2026年6月7日(日)
  • 会場: タブラオ ミ・ヴィダ(大阪)
  • 時間:
    • 第1部:16:00 open / 17:00 start
    • 第2部:18:30 open / 19:00 start
  • 料金: 4,500円(1ドリンク付き)
  • 備考: 単品でタパスのオーダーが可能です。

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